このページでは、幼稚園、保育園、こども園の先生方をはじめ、未就学児の発達にかかわる方に向けて、園での子どもの理解と関わりを支える考え方をご紹介しています。

園からのご相談は、合同会社OfficeTiiDAが提供するキンダーカウンセリングとして承っています。

のべ3,000人以上の乳幼児の発達支援に携わってきた臨床心理士・公認心理師が、子どもの発達の特徴や育ちの流れをふまえ、関わり方や見立て、今後の見通し、保護者対応について一緒に考えます。必要に応じて、地域で活用できる支援や資源につながることも大切にしています。

子どもに合った関わり方を知ることは、その子の育ちを支えるだけでなく、先生方の日々の負担を軽減し、園全体の支援力を高めることにもつながります。キンダーカウンセリングでは、次のような点を大切にしながらご相談をお受けしています。

1. 周りの大人が特性を理解することの大切さ

人は誰もが、程度の差こそあれ得意なことと苦手なことを持っています。
しかし、多くの大人は子どもの苦手なことに注目しがちで「今のうちに何とかしてあげたい」と、よかれと思っていろんな言葉かけや、関わりをしようとします。
しかし、もしそれがその子の特性や性格に合っていない言葉かけだったら?
その子に合っていない関わり方だったら?
周りが良かれと思ってしている関りが、その子にとっては成長を促すどころか、劣等感を育てたり、発達の偏りをより大きくしてしまうことすらあります。

当ルームでは、その子の特性を正しく把握、理解していただきながら、先生方が適切なかかわりができるようサポートします。

よかれと思ってしていた関わりが?!

2. 発達段階に合わせた取り組みの大切さ

上の「特性理解」と同じくらい重要なのが、その子の発達の段階のアセスメント(見立て)です。
一般に効果があるといわれる対応方法も、その時の発達段階に見合っていなければよい変化は起きません。
その子の「その時期」の発達段階に合わせた取り組み、関りが大切です。

一方で、この方法が有効だったからと、ずっと続けてしまっている園があります。また、発達支援に積極的な園や先生のもとで集団生活を過ごした子どもが、小学校に進学した途端、しんどさを見せることもあります。
特性に配慮しながらの関りは大切ですが、その子が次の取り組みができる発達段階に達しているにもかかわらず、幼い発達段階の対応を続けてしまうと、次の成長を促せないばかりか、成長の機会を奪っているのと同じことになってしまいます。

当ルームでは、その子の発達段階を見立て、「いま」一番適切で効果的な関り方や取り組みを提案し、次の発達段階へとつないでゆきます。

3. 就学前の「今」しかできない働きかけの大切さ

一般的に、発達障害や発達に偏りがある子どもには「得意なことをどんどん伸ばしてやるのがいい」と言われます。
苦手なことを頑張らせてつらい思いをさせたり、自信を失わせるのはよくない、という考えに基づくもので、それ自体は間違ってはいません。

しかし「乳幼児期」に関しては、正解ではありません。
今の発達段階だからこそできる関わり、伸ばせる取り組みというものがあるからです。

褒めたら純粋に喜んでくれる時期。
もっと褒められようと、さらに頑張れる時期。
お友達と自分を比べることなく楽しみながら取り組める時期。
お友達に応援されたり、励まされながら頑張れる時期。


そんな発達段階の時に「苦手なことに取り組ませない」のは、成長の機会を逃している、もっと言うと成長を諦めているのと同じことになってしまいます。さらに大切なのは、「集団の中でしかできない」取り組みや関わり方があることです。
当ルームでは、その子の発達に応じて
「いまだからこそ、できる」
「いましか、できない」
「いま、集団の中だからこそできる」
「いま、集団の中でしかできない」
先生方が普段、園の中で実行することが可能な取り組みや関り方を具体的にアドバイスし、次の学年へ、小学校へと繋いでゆきます。

4. 地域とつながることの大切さ

当ルームでは成人の「カウンセリング」をしていますが、「子育て・発達相談」は「相談」としています。
「カウンセリング」は、その方が抱える問題に細く長く関わる支援「相談」太く短く関る支援の方法ですが、なぜ「子育て・発達カウンセリング」ではないのでしょうか。
それは「発達支援は多職種支援が望ましい」といわれていることに関係します。

先生方だけが、支援者だけががんばるのではなく、今、その子が生活している地域に一人でも理解者を増やし、よりよい生育環境を作ってあげることが大切です。

  • 福祉のサービスや療育につながり、楽しみながら自信をつけられる場を増やすこと。
    ➡同年齢集団の中で「自分とお友達」の比較ができるようになると、園で先生がどれだけ気をつけて接しても、劣等感を育ててしまいがちです。その子が気兼ねなくのびのび過ごせる環境を増やしておいてあげることが大切です。
  • 保護者自身が情報交換したり、喜びあったり愚痴を言い合える仲間をつくれること
    ➡園の中での保護者の人間関係は、子どものお友達関係と連動しがちですが、発達特性を持つ子どもの中には、お友達ができにくい子どもが少なくありません。地域と繫がることは、その子のためだけでなく、保護者の世界を広げることにも役立ちます。
  • 必要であれば発達検査や診断、かかりつけ医とつながれること
    ➡園では配慮しながら乗り切れたと思っていても、小学校に進学した途端、しんどさを見せる子は少なくありません。
    そんな時「診断名」は教育者、専門家間での共通言語となり「何かよくわからなけどしんどそうな子」と学校内で放置されるのを防ぐことができます。
    集団でのその子の様子を知っているのは先生方だけ、小学校に行ってからのしんどさを想像できるのも先生方だけです。
    その子が卒園後も笑顔で過ごせるために、今、保護者にどのような働きかけ、声かけをすればよいかを一緒に考えます。

心理・発達サポートルームは、すでに多くの先生が経験されている
「保護者が安定すると、子どもも落ちついてくる」
「子どもが適切な支援につながると、園でも落ち着いた姿が見られるようになる」

を、地域との繋がりを増やすことで実現させるお手伝いをいたします。

地域でつながれるように。地域とつながれるように働きかける。

5.周りの大人が無理なく支援を続けられることの大切さ

未就学児の発達支援は、自治体によって利用できる資源がさまざまなのが現状です。
そのような中、子どもに少しでも成長してほしいと願われる保護者は多いものです。しかし保護者ががんばりすぎて、しんどくなってしまったり、子どもにとってお家の中がほっとできない場所になる(お家でも頑張らなければならない)と、その影響は園生活にも表れます。心理・発達サポートルームでは、家と園でのバランスを考えながら、園での取り組みや、保護者への声のかけ方について助言します。

一方で、「気になる子」がいるクラスの先生には、どうしても負担がかかりがちです。担任の先生だけに負担がかからない方法、園全体で無理なく取り組める方法についても、提案します。

6. 周りの大人が元気でいられることの大切さ

保護者はもちろんのこと、その子に関わる保育者の心身が健康で安定していることは、その子の安心・安全感を高め、日々の成長によい影響を与えます。
心理発達サポートルームは、先生方の心身の状態や、置かれておられる状況にも考慮しながら、ベストな支援方法を提案します。

大切なお子さんが、笑顔で小学校の入学式を迎えられるように、「いま」から共にがんばりましょう。

先生方の元気はよりよい保育への近道♬